のんびりくらしきLIFE

九州~東京~そして現在地は倉敷。そんな彼女の目に映る倉敷とは・・・?


❸ 2015.03 天国

 いつもの散歩道を歩いていた。公園へ向かう途中、用水路の分岐点の所にその日はひときわ花が咲き、太陽は冬にしては暖かく、白い水鳥がたくさん遊んでいて、まるで天国のようだった。風はやわらかく吹いていた。

 一角にお墓があるが、そこのご先祖さまたちはさぞ幸せだろうな、と思った。こんなすばらしい眺めの所にたててもらっていいなあ、私も死んだらここにお墓をたててもらいたい。その日の私はそう思った。倉敷に縁もゆかりもないのだが。
水鳥たちが私が来たのを気づいて反対側の用水路へ行ってしまった。邪魔するつもりはなかったのだけど。平日の昼間に一人、木かげからそっと水鳥を見ている 私。ああ、痛い。けれどまあいい。自分がよければそれでいいのだ。他人に迷惑さえかけなければ、自分が楽しいことをしてていいだろう。

 そんな風に一人水鳥を見ていると、手前の木の根元に白いものがうずくまっているのに気づいた。そこへ行くまではひと手間あり、近づいてみるとネコだった。 白いフワフワの毛並みが荒れていて動かない。「ネコちゃーん、ミャーミャー」と声をかけるとうっすらと耳が動いたようだった。毛並みの荒れ方、そのたたず まいから見てもうすぐ天国へ召されるところだと思う。

 こんなきれいな日に逝けてよかったね。それともこのネコがきれいな心をしているから今日がこんなに美しかったのだろうか。



★サトアンドウナギー(Classsメイト)
長年暮らした九州を出て、ただ一人倉敷へやってきたサトアンドウナギー。
何のつてもない倉敷でのんびり気ままに暮らしております。

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