倉敷・総社 地名伝説

倉敷・総社の地名の謎に迫ります。あなたは知っていましたか?


第二十一番 柄杓島 〜ひしゃくしま〜

水島灘の「下水島」南方に浮かぶ小さな島「大柄杓島」「小柄杓島」。この名前の由来には、それは恐ろしい言い伝えがあるのです。

江戸時代のある夏の夜のこと。ここを通りかかった千石船。船に寄せる波間に「柄杓貸せ~ 柄杓貸せ~」と人の呻き声が聞こえます。この辺りは水島の合戦で、長い年月を経た今も源氏の兵士たちの魂が成仏できずに彷徨っているといわれていました。

その声は次第に数を増し、船はついに止まってしまいます。船頭は亡霊のなせる業と思い、水夫に命じて真水を汲んだ柄杓を海に投げ込ませると、暗い海から白い腕がスーッと出て柄杓をつかみました。

それを合図に何千何百という手が海面から出てきて、どの手も柄杓を握り、ザーザーと海水を船に流し込み、千石船を沈めてしまったというのです。

「盆の十五夜にはあの島に近寄るではない。柄杓を貸せと言われたら底を抜いて貸してやることだ」と言い伝えられ、この辺りの島を「大柄杓島」「小柄杓島」と呼ぶようになりました。



★福茶葉(Classsメイト)
倉敷市在住9年目。旦那様と3人のチルドレンとMr.Childrenをこよなく愛するチルオタ。
「くらしき」という雅趣に富んだ響きに感銘を受ける。座右の銘は「人生バラ色」。

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