月刊くらしき Classs111号(2018年3月)

倉敷・総社周辺の生活を楽しくする情報誌「月刊くらしき クラス」111号。お得なクーポン・求人情報が満載。


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 ドイツ人は無駄を嫌い、物を大切にします。例えば、洗濯や子供の入浴は多くの家庭で週に1度だけです。入浴は、硬水のため子供の肌に影響がある事や、湿度が低く汗をかきにくいという理由もありますが、やはり節水という観念も根強い様に思います。ちなみに我が家の子供たちも、週末に入浴する以外は足とお尻をさっと洗うだけです。洗濯は、日本人からすると週に1度で間に合うの?と驚きですよね。しかしここにも工夫が。下着などは毎日取り替えますが、それ以外の物は、極端に汚れていない限り数日着用します。 また、学校などから帰って来た子供が外で遊ぶ際には、汚れても大丈夫な服を1着用意しておき、それを1週間使用させます。では雨の日は?全身がすっぽり入るレインコートに長靴を履かせるので汚れる事もありません。もう1つ子供服に関して言えば、多くの家庭がバザーで古着を購入します。子供はすぐに成長するので、そこにお金をかける必要性を感じないのでしょう。古着と言っても、さすがはドイツ人!丁寧に使用、保管された物なので、あまり古着感を感じません。他にも、食料品の買い出しも週に1度です。必要な物を書いたメモ、エコバックやカゴを持って買い物に行きます。時にエコバックを忘れ、レジ袋を買わなければならなくなった時、恥ずかしいと思うほど、それは定着しています。 最近、私が1番驚いたのは、ここドイツでは小学校2年生から学校で万年筆を使い始める事です。主人にその理由をいてみると、鉛筆はいつでも消せるのであまり何も考えずに書くが、万年筆は消せないので考えてから書く、そのため子供の能力を伸ばすと言うのです。我が家も先日、長男の子供用万年筆を買いに、町の文房具屋へ行って来ました。すると店員の方が店の端にある机に息子を連れて行き、万年筆を5本ほど用意し、紙に文字を書かせながら、息子が使いやすかった物と店員の方が見て正しい持ち方が出来ていた物の中から選んでくれました。 この国ではそれぞれの専門店へ行くと、ほとんどの店員の方が商品に関して深い知識を持っており、時間をかけ誇りを持って購入のアドバイスをしてくれます。日々長く使う物にはきちんと時間をかけて良いものを選び、それを大切に大切に使う。そして、必要がない物は省いていく、大量消費に慣れている私には見習いたい所だらけです。それは本当に必要?りん(倉敷市出身)ぼっけー岡山人の私がドイツ人と出会い結婚。2人の男の子の子育てに仕事にとドイツで奮闘中です。ドイツ人の旦那さんを持つりんさんの84VOL.続・そうだ。コラムでも書いてみよう。子供用万年筆で何やら書いています。これが雨の日に着るレインズボンです。冬用は中がフリース仕様で暖かくなっています。9


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